死のお片付けとは
スウェーデン発祥の「死のお片付け」を知っていますか。
少し前まで主流となっていた「ときめく」片付け法に代わって注目されているお片付けの考え方です。
スウェーデンから生まれた「死のお片付け」は、自分が死んだあとを想像しながら自分のものを整理していきます。
スウェーデン語の「döstädning」をもとにしていて、英語では「Death Cleaning」と呼ばれています。
スウェーデン語で「dö」は「死」、「städning」は「掃除や片付け」の意味です。
日本語に訳すと「死のお片付け」となり、少し不吉な響きが気になるところ。
しかし、その内容はとても前向きで思いやりのある考え方です。
考え方
死のお片付けは自分が持っているべきかどうかという基準ではなく、自分が死んだあとに遺品を整理する人の立場にたって考えるというものです。
遺品整理のように遺族自分の死後片付けをするとその負担は大きなものとなってしまいます。
その負担を少しでも軽減させようというのが、この「死のお片付け」の基本です。
遺品整理は自分が死んだあとに親族や友人などによって遺品の片付けをしてもらうことです。
遺品整理は想像以上に負担が大きく、処分に困ってしまうものもたくさん出てきます。
遺族や友人などに負担をかけないように、自分で整理をしておくのが死のお片付けの基本です。
誰かが喜んでくれる
死のお片付けの素敵なところは、片付けをするときに「これを残しておいたら誰かが喜んでくれるか」というのを考えながらすることです。
自分にとっては思い入れのある物でも、自分が死んだあとに片付けをする人にとっては不要なものは意外とあります。
写真や手紙など思い出の詰まっている物は、自分にとってはとても大切ですが家族といえども自分以外には不要なものとなるのです。
進め方のポイント
「死のお片付け」の進め方のポイントとしては、一番簡単な洋服から始めることです。
洋服は個人的な思い入れが少なく、簡単に始めることができるといわれています。
クローゼットのなかで大切にしている洋服や、ここぞというときに着ようと思っていたおしゃれ着など、残しておいて喜んでもらえるかを基準に整理してみましょう。
洋服が片付いたら徐々に日用品、書籍、日記や写真などの思い出の品に取り掛かりましょう。
一気に片づけるのではなく、徐々に片づけていくことで気持ちの整理も付きやすくなります。
大切な人たちに負担を残したくないという思いが、死のお片付けのスタートラインです。
日本の「終活」に少し似ている「死のお片付け」。
周りの人への気遣いから生まれたお片付けで、身の回りをすっきりさせてみてはいかがでしょうか。