生前整理とは
生前整理とは自分が生きているうちに、身の回りのものの整理や財産の整理をおこなうことです。
生前整理は大掃除や断捨離とは違って、自分が死んだあとのことを考えながらおこなうものです。
ただ自分の死後を想像しながらおこなうのではなく、今後の人生をより穏やかに暮らすための作業でもあります。
明るい未来のためにおこなうといってもよいでしょう。
生前整理というと遺品整理と混同されてしまいがちですが、遺品整理は遺品を親族などが死後におこなうものです。
自分の死後におこなわれるもので、家族の判断で処分されてしまいます。
生前整理は自分で自分の身の回りの片づけをおこなうので、自分の判断で整理していくことが可能です。
自分のことは自分でおこなうという考えだけでなく、自分の死後に負担を残したくないという思いからおこなわれます。
生前整理のやり方
生前整理は断捨離とは違い、財産の整理がとても重要です。
生前整理をするときには、まずは財産目録を作りましょう。
自分の財産である現金や預貯金、不動産や自動車、株券などのプラスの財産だけでなく、借金やローンなどのマイナスの財産もリスト化していきます。
自分が現在どのような財産をどのぐらい持っているのかを整理することが大切です。
相続のトラブルにもなる財産。
きちんと整理しておきましょう。
財産目録ができたら、念のため遺言書も作っておきましょう。
遺言書は相続対策に最も有効な手段です。
遺言書は正式な形式に基づいていないと無効になってしまうので注意しましょう。
遺言書まで作るの?と驚かれる方も多いのですが、財産の相続先などをきちんと記しておくことで、遺された家族のトラブルを予防することができます。
物を手放すことも大切です。
いつか使うかもしれない、まだ使えるからもったいないというものが家の中にたくさんありませんか。
今使っていなくてこれからも使う予定がないものは、手放すという選択も考えましょう。
若者の生前整理
生前整理や終活というと年をとってからやるイメージがありますが、最近では若者の生前整理が注目されています。
30代や40代から終活を意識した生前整理をする人もいるのです。
早めに始めるとメリットもたくさんあります。
若いうちに生前整理をおこなうことで、体力があるうちに物の整理ができます。
物の仕分けや不用品の処分など、想像以上の重労働になるものです。
体力がないと思ったような行動ができずに、生前整理も中途半端になりがち。
元気なうちに始めることで、自分の理想通りの整理ができるでしょう。
生前整理のメリット
生前整理をすることで、自分の死後にどうしてほしいかという意思を伝えることができます。
事前に葬儀の方法や自分の持ち物についてを伝えられるチャンスです。
さらに生前整理をきっかけに家のなかの物を整理することで、余分なもののないすっきりとした部屋で過ごすことができます。
どこに何があるかを今一度見直すことで、家のなかのものをきちんと把握したストレスのない生活を送れるでしょう。
家族のためにも生前整理はメリットがあります。
財産分与などのトラブルを予防することができたり、遺品整理における家族への負担を軽減できたりするのが生前整理です。
家族への苦労を少しでも減らせるように、元気なうちに身の回りの整理をしておくのも良いでしょう。